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外国人が感じる、日本のこれってびっくり!すごい!ちょっと面倒?

留学や海外旅行などで日本以外の国へ行くと、ちょっとびっくりしたり感心したりする、その国の文化に出会いますよね。それは日本へ来る外国人も同じこと。日本で働くスウェーデン人、日本に留学、就労経験のあるイタリア人、そしてフィリピン、マレーシア、ベトナムからの留学生が、日本に暮らして感じた「日本のこれってびっくり!すごい!面倒!」を教えてくれます。

日本はなぜこんなにもミーティングをするの?

日本の大学に留学生として在籍しているフィリピン出身のAさんは、所属するサークルで毎週行われるミーティングにびっくりし、「これって必要なの?」と疑問を抱いています。

毎週行われるそのミーティングは、特に話し合う議題や連絡事項がなくても定例化されています。そして前回のミーティングのことを、新しいミーティングの前半を使って整理するので、無駄な時間に感じています。さらに、試験期間中であっても例外なく行われるので、これには日本人の学生も疑問に思っているそうです。彼の母国フィリピンでもサークルなどはあり、彼自身もアカペラ部に所属していました。ミーティングは必要な時にその都度行われていたそうです。そんな彼に、「なぜ日本人は毎週ミーティングをするのだと思う?」と質問してみると、「日本人はみんなで話し合いをし、意見をまとめて平和に先に進んでいこうとする“ハーモニー”(問題がなくなるように)を大事にしているからだと思う」と教えてくれました。なんだか嬉しい答えですね。

しかし、「日本人は打ち合わせが好き」とは他の国出身の人からもよく耳にします。「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」は、なにをする場合でも大切なことですが、日本人は「打ち合わせ」をすることによって安心感を得ているのではないでしょうか。「ほう・れん・そう」はメールでも電話でもできます。サークルでも一斉メールや、最近ではLINEなどのグループを作ればすぐに連絡事項は伝えられます。さまざまな場所で個々に活動、仕事をしている場合であれば分かりますが、このサークルのミーティングのように、全員が同じ場所で活動している場合には、「毎週」行う必要はないように思いますね。

真面目な日本人は働きすぎ?

周りからどう見られているかを気にする日本人は、社会人になってからも同僚や上司の目を気にして目立たないようにしがちです。近年「働き方改革」が叫ばれるようになり、改善する企業も増えてきましたが、海外と比べるとやはり日本人は働きすぎだと捉えられます。早くに出社して残業もする。休日出勤して仕事を進める、などに驚く外国人はまだまだ多いようです。

それらは就職活動をする留学生がすでに感じるようで、マレーシア出身のBさんは就職試験で筆記テストがあることにびっくりしたそうです。その会社に適した人材か、残業も苦にせず働いてくれるかなど事前に学生を見極めるためかもしれませんが、面接だけではなく筆記テストとして行われるので驚いたようですね。

ベトナムからの留学生Cさんは、日本の職場がとても静かでびっくりしたそうです。これは業種や企業にもよりますが、一般的なオフィスワークをする時に、携帯も触らず同僚ともしゃべらず、黙々とパソコンに向かう姿に緊張したそうです。ベトナムではもっとゆるい感じで和気藹々と仕事をしているようです。

さらに、日本は申請書類や書類作成などが多く感じると言うのはスウェーデン人のFさん。これも企業によりやり方は違うので一概に全ての企業がそうとは言えませんが、例えば有給を取る場合に所定の用紙に記入して上司に提出許可をもらう。部署によっては毎月の月初月末に決まった書類を作成するなどです。スウェーデンでは様々なことがシステム化されており、日本でのこのような処理が面倒だなと感じるようですね。

上下関係が厳しすぎ?窮屈な日本

小学校ではあまり気にしない先輩後輩関係ですが、中学生になると部活が始まることも影響するのか、急に先輩後輩の上下関係ができあがります。フィリピンではその概念がないらしく、フィリピン出身のAさんの一番仲の良い友達は6歳上の人だったそうで、大学を卒業した今でもその関係は変わっていないということです。
そもそもフィリピンでは年齢をあまり気にしないそうです。日本の場合はどうでしょう。新しい友達ができると、「同じ歳くらい?」「若そうだな…」などと考えていませんか?
日本在住3年目のAさんが感じた部活動での「上下関係って難しいな、窮屈だな」は、

・後輩は先輩に対して尊敬語を使い、自分のことは謙譲語を使うところ
・後輩は先輩の意見に従うことが多い
・先輩は後輩に対してさまざまなことをさせる(ほぼ命令的)

部活動で特にこの上下関係が顕著にみられると教えてくれました。
先輩後輩という概念のない国から日本にくると、確かに窮屈に感じてしまいそうですね。

時間通りに運行される公共交通機関。これってホントにすごいこと!

新幹線、在来線、バスなどの公共交通機関を利用する場合、まずは運行表を確認して時間をチェックします。目的地にたどり着くまでに乗り換えが必要な場合には、移動時間を考え、ちょうどいい電車やバスの時間を調べます。日本人には当たり前のことですが、多くの外国人はこのことに感動します。それだけこの、「時間通り」ということはすごいことなのです。

スウェーデンでは、電車が予定通りに到着しないことはしょっちゅうで、頻繁に運行停止にもなるそうです。その理由が日本では信じられないもので、運転手や作業員の遅刻、夏場には社員が休暇を取るため人員が確保できずに運休、などもあるそうです。そのため、遅れられない用事のある場合には、1、2本早めの電車で行くようにするようです。日本では、運転士が寝坊して遅刻などするとニュースになりますよね!

イタリアでも、電車の遅延は頻繁に起こるそうで、20−30分の遅れは当たり前。日本に来て、たった1分の遅れで駅員がアナウンスで謝っているのを聞いてびっくりしたそうです。また、電車の中で人々が静かなのにも驚いたそう。「他の人も利用する公共の交通機関では静かにする」というのは小さな頃から言われて育ちますよね。小さな子供が騒いでいると親は肩身の狭い思いをするものです。しかしイタリアの電車の中では、人々は大きな声で喋り、携帯で普通に会話をする人もいるし、ヘッドホンなしで音楽を聴く人もいるそうです。

日本人が海外へ行くと、この当たり前に時間通り到着する電車やバスに慣れているため、数分でも遅れると心配になりますよね。しかし現地の人は平気な顔で待っています。海外では日本人も、現地の文化に適応しなければいけませんね。

日本では機械や車がしゃべる?

街中で利用するATMや電車の券売機が音声で「しばらくお待ちください」「もう一度最初からやり直してください」などとしゃべりますよね。これも日本人にとっては生活の中に溶け込んだ当たり前のことですが、外国人は驚くようです。エスカレーターやエレベーターも、注意喚起をするために自動でアナウンスが流れるものがあります。

また、ゴミ収集車や大型のトラックなどは「左に曲がります」「ご注意ください」などと音声が流れるものがあります。スウェーデン人のFさんは、これらアナウンスについて、「親切すぎて必要ないと感じることもある。トラックなどのアナウンスは、自転車や歩行者などへの注意を促すためなのでしょうが、音や言い方が優しいので、あまり「大きなトラックが曲がりますよ、危険ですよ」という注意に聞こえないのでは?」と言います。そう言われると、そうですね。

いかがでしたか。日本にいると当たり前のことでも、外国人からすると「面倒!」「すごい!」と思うことがたくさんあるのですね。ぜひ多くの外国人に日本文化を知ってもらい、いいところは持ち帰って欲しいです。

あの国で留学 編集部

執筆&編集:あの国で留学 編集部 

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