文部科学省は令和7年度日本語教員試験の概要を発表しました。試験日は令和7年11月2日(日)です。実施要項を見る限り、令和6年度試験から大きな変更はなさそうですが、出願期間が早いことには注意が必要です。また、経過措置ルートで現職者講習の修了が必要な方は、出願の時点で講習をあらかじめ修了し、他の出願書類とともに修了証を提出する必要があります。
令和7年度日本語教員試験の概要
試験日:令和7年11月2日(日)
出願期間:令和7年7月中旬から1か月程度
受験料等:
1.通常:基礎試験及び応用試験 18,900円
2.試験免除を受ける場合
(1)基礎試験免除:免除資格の確認及び応用試験受験料 17,300円
(2)基礎試験及び応用試験の双方の免除:免除資格の確認手数料 5,900円
※1及び2(1)、(2)の費用には合格証書発行を含みます。
試験会場:北海道、東北、関東、中部、近畿、中四国、九州、沖縄
※各地域の試験会場については調整中
結果通知:令和7年12月中旬予定
受験料は令和6年度と同じです。試験会場についても令和6年度から大きな変更はなさそうです。注意が必要なのは、出願期間が令和7年7月中旬から1か月程度と、令和6年度より大分早まっていることです。受験する可能性のある方は、今すぐ忘れずに、11月2日と7月中旬に予定を書き込んでおきましょう。
令和7年度日本語教員試験の実施要項
試験の構成:
①基礎試験:試験時間120分、出題数100問、選択式、配点は1問1点(計100点)
②応用試験:配点は1問1点(計110点)
読解:試験時間100分、出題数60問、選択式
聴解:試験時間50分、出題数50問、選択式
出題範囲:
「登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム」(令和6年3月18日中央教育審議会生涯学習分科会日本語教育部会決定)の養成課程コアカリキュラムにおける必須の教育内容から出題する。
合格基準:
① 基礎試験:必須の教育内容で定められた5区分において、各区分で6割程度の得点があり、かつ総合得点で8割程度の得点があること。
② 応用試験:総合得点で6割程度の得点があること。
※ 基礎試験、応用試験とも、年度ごとの難易差等により合格基準の調整を行うことがある。
試験の構成(試験時間、出題数、配点)、出題範囲、合格基準は、令和6年度から変更ありません。ただ一つ気になることがあります。実施要項を見ると、応用試験の記載が上から「読解(休憩)聴解」となっています。ここは令和6年度は「聴解(休憩)読解」となっていました。もしかすると、「聴解」と「読解」の順番に変更があるのかもしれません。
注意が必要な経過措置ルート
経過措置のD-1、D-2およびE-1、E-2ルートで出願される方は、現職者講習の修了が必要ですが、令和7年度から出願の時点で講習をあらかじめ修了し、他の出願書類とともに修了証を提出する必要があります。
講習はかなりのボリュームがあり、全ての動画を視聴して修了認定試験に合格するにはそれなりの時間が必要です。必要な方は早めに準備を始めるようにしましょう。
なお、より詳細な令和7年度試験案内は、令和7年度6月ごろ公表予定です。
執筆:新城宏治
株式会社エンガワ代表取締役。NPO法人国際教育振興協会 日本語教師ネットワーク機構代表理事。高崎健康福祉大学非常勤講師。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。