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日本語ジャーナル:日本語を「知る」「教える」

令和7年度 日本語教員試験 試験案内発表!

令和7年度日本語教員試験の試験案内が発表になりました。出願期間、試験会場、出願の流れなど、日本語教員試験を受験予定の方は、忘れずにチェックしてください。また、令和6年度と比較して、経過措置で出願される方の注意点、応用試験の読解と聴解の試験の順番のスイッチなどがありますので、ご注意ください。

経過措置を利用される方の注意

試験実施日:令和7年11月2日(日)

オンライン出願期間:令和7年7月14日(月)~8月22日(金)

受験票発行:令和7年10月中旬予定

試験結果通知:令和7年12月12日(金)予定

仮合格後の養成機関の修了証、学位の証明書のアップロード:令和7年12月12日(金)(予定)~令和8年4月30日(木)

試験実施日が令和6年度より2週間ほど早まっていることもあり、全体的なスケジュールが前年より前倒しになっていますので、注意してください。オンライン出願は7月14日から始まりますので、受験をされる方は早めに出願を済ませるようにしましょう。

特に注意が必要なのが、経過措置D-1・D-2・E-1・E-2ルートで出願される方(以前に日本語教師養成講座を修了したり日本語教育能力検定試験に合格したりしている現職者の方)です。この方々は、出願の時点で経過措置のための講習をあらかじめ修了し、他の出願書類とともに修了証の提出をする必要があります。修了証の提出は、出願期間を過ぎた後は一切受け付けられないとしています。

経過措置のための講習は非常に充実した内容で、動画を視聴した後で確認試験および講習修了認定試験を受けなければなりません。試験自体は難しいものではありませんが、講習Ⅰの動画は90分×5コマ=7.5時間、講習Ⅱの動画は90分×10コマ=15時間ありますので、視聴するだけでそれなりの時間が必要です。また、動画を視聴しなければ確認試験や講習修了認定試験を受験することはできません。そのため経過措置のための講習の修了が必須の方は、早めに受講を開始されることをお勧めします。

また、経過措置ではなく、新たに日本語教員となる方の「仮合格後の養成機関の修了証、学位の証明書のアップロード」についてですが、課程の修了見込み・学位の取得見込みで受験した場合は、合格点を得ていても「仮合格」扱いとなります。 その場合、養成課程等の修了証明書(写し)もしくは学位証明書(写し)を令和8年4月30日(木)までに提出する必要があります。なお、期日までに提出しなければ、「仮合格」は取消となります。

令和7年度 日本語教員試験 試験案内
https://nihongokyouinshiken.mext.go.jp/

試験会場は全国9カ所

今回、試験会場も発表になりました。試験会場は以下の通りです。なお、試験会場の地域は出願時に選択できますが、関東など地域内に複数の試験会場がある場合、会場を選択することはできません。

【北海道】

北海道大学(札幌キャンパス) 北海道札幌市北区北十七条西8

【東北】

東北学院大学(五橋キャンパス) 宮城県仙台市若林区清水小路3-1

【関東】

東京大学(駒場キャンパス) 東京都目黒区駒場3丁目8-1

電気通信大学 東京都調布市調布ケ丘1丁目5-1

【中部】

愛知学院大学(名城公園キャンパス)  愛知県名古屋市北区名城3丁目1-1

【近畿】

桃山学院大学 大阪府和泉市まなび野1丁目1

【中四国】

岡山大学(津島キャンパス) 岡山県岡山市北区津島中2丁目1-1

【九州】

佐賀大学(本庄キャンパス) 佐賀県佐賀市本庄町1

【沖縄】

琉球大学(千原キャンパス) 沖縄県中頭郡西原町千原1

応用試験のスケジュール

発表されたスケジュールでは、令和6年度と比べて、応用試験の聴解試験と読解試験の順番が入れ替わっています。スケジュールは以下の通りです。

【開場】9:00~9:40

【基礎試験】10:00~12:00(120分) 着席:9:40

【昼休憩】12:00~13:10

【応用試験(読解)】13:30~15:10(100分) 着席:13:10

【休憩】15:10~15:40

【応用試験(聴解)】16:10~17:00(50分) 着席:15:40

ここで注意が必要なのは、応用試験(聴解)の始まる時間の遅さです。

受験者は朝早く会場に到着し、午前中2時間、昼食をはさんで午後100分の文章題に取り組みます。恐らく15:00過ぎには、受験者によっては集中力や体力が限界にきている人もいるかもしれません。

聴解試験はただでさえ、集中力が求められる試験です。その試験に16:00過ぎから取り組まなければならないのは、受験者の負担がかなり重くなるようにも思います。受験者の皆さんは、例えば、試験対策に充てた日曜日などに、午前中から勉強を始めて、16:00ぐらいから聴解試験の問題演習に取り組んでみるなど、本番を想定した訓練をしておいたほうがいいかもしれません。

令和7年度 日本語教員試験 試験案内
https://nihongokyouinshiken.mext.go.jp/

執筆:新城宏治

株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。

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