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登録日本語教員に登録申請する方法

2024年は登録日本語教員の制度がいよいよ本格的に動き出す年です。登録日本語教員を目指す方は、今後のスケジュールを踏まえて、必要なアクションの抜け漏れがないように計画的に動いていく必要があります。ここでは、登録日本語教員に登録申請するための方法を、2023年末に公表された『登録日本語教員の登録申請の手引(文化庁国語課)』、以下「手引」をもとに、わかりやすくまとめておきます。

現職者~自分がどの経過措置のルートになるのかを確認

まずは、現在日本語を教えている方、あるいは過去に教えた経験がある方は、経過措置の対象になる可能性があるので、自分がどの経過措置ルートになるのかを確認しましょう。「手引」の中にある「経過措置ルート判定ガイド」が便利です。

「経過措置ルート判定ガイド」では7つの問いに答えていけば、自分がどの経過措置ルートになるのか、あるいは経過措置ルートの対象外なのかがわかります。

最初の質問が「平成31年4月1日~令和11年3月31日の間に、以下の機関(法務省告示校/大学/認定日本語教育機関)のいずれかにおいて1年以上日本語教育課程を担当していましたか?」ですが、ここで言う「1年以上日本語教育課程を担当」とは、雇用が継続し平均して週1回以上授業を担当しており、複数の日本語教育機関での経験を合計して1年以上となる場合も該当します。週1回でも、1つの学校に長期間在籍していなくても、対象になる可能性があります。

志望者~養成機関ルートか試験ルートか

これから日本語教師を目指す方は、養成機関ルートか試験ルートを選びます。

養成機関ルートを選ぶ場合は、登録日本語教師養成機関の登録を受けた機関で課程を修了し、日本語教員試験の応用試験に合格して、登録実践研修機関で実践研修を修了することで、登録日本語教員として登録ができます。

試験ルートを選ぶ場合は、日本語教員試験の基礎試験と応用試験に合格して、登録実践研修機関で実践研修を修了することで、登録日本語教員として登録ができます。

養成講座等受講者~自分の通っている養成課程が経過措置の対象になるか

日本語教師になるために、現在、養成講座等で勉強をしている方は、自分の通っている養成課程が経過措置の対象になるか確認する必要があります。この一覧はまだ公開されていませんが、2024年3月までに公開されることになっています。

経過措置の対象になる場合は、基礎試験が免除(もしくは講習を受けることで基礎試験が免除)されます。

日本語教育能力検定試験合格者~経過措置を最大限に活用しよう

これまで日本語教育能力検定試験合格している方には大きなアドバンテージがあります。日本語教育能力検定試験に合格している現職者の方なら、講習を受けることで日本語教員試験(基礎試験・応用試験)も実践研修も免除になり、登録日本語教員として登録ができます。

まだ教えた経験がないという人も、前述したように、「平成31年4月1日~令和11年3月31日の間」に教えていれば対象になるので、できるだけ早く日本語を教え始めることをお勧めします。今から始めれば1年後には、登録日本語教員として登録できるようになります。

日本語教員の登録までのスケジュール

今後のスケジュールは、以下のようになっています。

2024年3月まで:経過措置の対象になる養成課程の一覧を公開
2024年4月:日本語教育機関認定法ポータルの開設(このポータルから登録日本語教員の登録申請を行います)
夏頃:現職者向け講習の開始、日本語教員試験の受験申込受付
秋頃:日本語教員試験の実施
冬頃:日本語教員試験の合格発表、登録日本語教員の登録申請の受付開始

登録するまでにかかる費用

最後に、登録日本語教員として登録するまでにかかる費用についてまとめておきます。

①登録日本語教員試験受験料

・通常:18,900円

・基礎試験免除(つまり応用試験受験料):17,300円

・基礎試験及び応用試験免除:5,900円

※経過措置により基礎試験と応用試験の両方の免除を受ける場合であっても、登録日本語教員になるためには、手数料を支払って日本語教員試験に出願し、経過措置の対象であることの確認を受け、日本語教員試験の合格証書を入手する必要があります。

②現職者向け講習受講料

・講習Ⅰ:8,800円

・講習Ⅱ:17,600円

③日本語教育機関認定法ポータル登録手数料:4,400円

日本語教員として登録するためには③は全員必要になります。それに加えて必要な費用は、自分がどのルートになるのかによって変わってきます。登録までにかかる費用は決して少なくありません。試験準備もお金の準備も計画的に進めましょう。

執筆:新城宏治

株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。

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