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1文から始める読解 『必ずできる!初級「読解」入門』発売!

必ずできる!シリーズ(以下、「かなでき」)は、JLPT(日本語能力試験)の読解対策問題集として、すでにN3、N2が発売されており、使った先生からは非常に好評をいただいています。学習者が『必ず間違える!』ところを押さえている」、「1日15分ほどでできるので、授業に取り入れやすく、学生が文章を速く読む練習になる」、「問題文になっているエッセイや小説が面白く、学生も楽しんでできる」などのうれしいご意見に加え、「もっと初級からできる『かなでき』が欲しい」「『ウォーミングアップ』部分のように、初級文型を練習させられる『かなでき』があるとよい」という声を多くいただきました。6月末に発売されました『必ずできる!初級「読解」入門』はそんな声に答えた問題集です。今回は編集者Mが「かなでき」について紹介いたします。

必ずできる!シリーズの最終目標とは……

この「かなでき」は、JLPTの読解問題対策が主な役割ですが、最終的な目標として「学習者が読解嫌いを克服し、読解好きにする」ことを考え抜いて作成されたシリーズです。

この企画開始当初、著者の安藤先生から、学生たちは中級クラスに上がって急に長い文を読まされることになるので、初級クラスではよくできた学生でも挫折したり、読解の点数が悪くJLPTを不合格になってしまう学生がたくさんいるということを伺いました。

JLPTの学習はもちろん、学生が進学や就職をした後も、学校の教科書や会社の文書など、長文を読む場面はたくさんあるので、読解嫌いになってしまったらその人の日本語学習自体が前途多難になってしまいます。

そこで「かなでき」では、「1文でも読解」を合言葉に、まずはウォーミングアップとして、ごく短い文からしっかりと日本語の意味を理解することから始めます。回答方法も選択肢を選んだり〇を書いたりと、簡単に答えやすくする工夫をしています。

また、「かなでき」には、著者のお二人によって学習者が陥りやすい罠がたくさん仕掛けられていますが、これは「ある程度読んだだけで、先を予想して答えてしまう」ことを防ぐためです。もちろん先の展開予想しながら読むことは大切ですが、予想だけ先走って、問題文の意味を取り違えてしまっては本末転倒です。

ユニットが進むにつれ、文の長さや難易度がステップアップしていきますが、学生に身近で興味をひく良文を選んでいますので、興味をもって問題に取り組めますし、会話のタネにもなります。また、学習者が苦手な、グラフや表の問題やお知らせなど身近なものも読解教材として多数掲載しています。

読解に重要な文法力

N5からN3までの読解では文法力が大切になります。読解で挫折してしまう大きな一つの理由に、初級文型がしっかり定着していないことが上げられます。受身形・使役形、て形を使ったやりもらい、こ・そ・あ・どの文脈指示などは、文章の中で頻出ですし、意味を取る上でとても重要です。

そこで、今回発売されたシリーズ3作目『必ずできる!初級「読解」入門』は、初級文型を総復習しながらN3レベルの学習に臨める読解力を身につけられる、いわゆる「土台作り」に役立つ問題集となっています。

「1文でも読解」精神はもちろんそのまま。この本のほとんどが1文・1会話でできていますが、簡単というわけではありません。学習者が「必ず間違える!」問題も健在で、編集者Mも著者の罠にひっかかりました。(日本人としての自信を失いました……)

この『初級「読解」入門』も、ユニットごとのステップアップ式で学んでいきますが、こちらは文の長さではなく、文型の難易度によってユニット分けされています。

UNIT1はN5レベル、UNIT2ではN4レベル前半、UNIT3ではN4レベル後半の文型を取り上げています。まずは各ユニットの最初の「ウォーミングアップ」で自分のレベルを確認できますので、レベルに合わせた学習も可能ですし、N5・N4の受験レベルであれば、十分文法・読解対策ができます。

また、「もう初級文型はできるし、繰り返し練習はしたくない」という初級~中級の学習者も、本書をプレ読解問題として解いてみれば、だいぶ歯ごたえがあることに気づくと思います。そこで初級で「日本語イージー!」と思っていた学習者の心を一度折ってしまうかもしれませんが、ここで初級文型を完璧にし、「きちんと文を読んで、内容を理解する」というくせを身につければ、何を読むのも「イージー!」となり、読解が得意科目になるでしょう。

日本語教師も読解嫌い?

「読解嫌いの学習者を読解好きにする」のが本書の目標と前に書きましたが、それは日本語教師の側も同じです。読解に苦手意識を持ち、教え方に悩んでいる先生は多いのではないでしょうか。

本書は決して日本語教師に優しい本ではなく、各問題の詳しい解説などはありません。

それは、著者の安藤先生と足立先生がSだから……ではなく、教える側の先生もしっかり文章を理解し、納得して教えてほしいと考えているからです。

編集者Mもだいぶ罠に引っかかりましたが、そこで考えたり調べたり、また同僚に意見を聞いたりする時間がいちばん勉強になりました。知り合いの先生は、自分でも「かなでき」風の問題を作って、学習者の足りないところを補っているそうです。

かなできは、学習者に合わせていろいろな使い方をしていただいて構いません。

日本語教師の皆さんも学習者と一緒に読解好きになってくれると嬉しいです。

セミナーのご案内

凡人社オンライン日本語サロン研修会

文法の理解から読解へつなげよう―『必ずできる!初級「読解」入門』―

日時: 2022年7月31日(日)10:30~12:00(オープン10:10)

形式:ZOOM

参加費:無料

詳細・お申込みはこちらから

☆著者の安藤先生と足立先生のインタビューもぜひチェックを!

日本語能力試験に学習者を合格させるための「読解」攻略法